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2019年12月に設立し、2023年7月にネット専用スーパー「Green Beans」をローンチしたイオンネクスト。サービスローンチから1年で急成長を遂げ、新たな巨大物流拠点の開業も控えるイオンネクストは、今、どんな未来を描いているのだろうか。
【目次】
Green Beansとは
2023年7月にグランドオープンした「Green Beans」は、AIとロボティクスの技術を活用し、オペレーションとお客さま体験の抜本的なアップデートを目指す次世代ネットスーパーだ。
店舗を持たず、大型の自動倉庫である顧客フルフィルメントセンター(CFC)をハブとして、 中継地点を設けて配送を行うことで、迅速、安全かつ安定的な買い物手段を提供すると同時に、鮮度を保つためのコールドチェーンを維持した効率的でタイムリーな配送を実現している。
グランドオープンから1年半で急拡大。Green Beansの現在地
今回は、ローンチから順調に成長を続けるGreen Beansの、これまでの歩みを紹介したい。
配送エリアの現在地:対象世帯数は1年半で約730万世帯にまで拡大
Green Beansは、2023年6月に東京都大田区と千葉県千葉市でのプレオープンからスタートした。7月に東京都新宿区、渋谷区、千代田区、中央区、千葉県習志野市、船橋市を加えた8エリアでグランドオープン。そこから急速に拡大をし、2024年12月現在、配達エリアは東京23区と千葉県、神奈川県の1都2県32市区をカバー。対象世帯数は約730万世帯にのぼる。
顧客規模の現在地:会員数は35万人を突破
注文数は2023年7月から12月までの約5ヶ月間で5倍に増え、会員数は2024年10月に35万人を突破。2024年度中の会員数40万人到達を目指している。
取扱商品の現在地:お客さまの声に基づいたラインナップの拡充
ローンチ直後は、「品数が少ない」という声や「いつもお店で買っている商品がない」というレビューが少なくなかった。定性的なレビューのみならず、定量的なデータを見ても、検索ボックスにキーワードを入れた結果ヒット件数が0件となる0件ヒットの指標に課題があった。
そこで、まずはデータを商品部と共有しながら、本当に商品がないのか、もしくは検索エンジンに問題があるのかという原因の特定を進め、商品がないものについては拡充を図った。実は、当初は実店舗との差別化を図るために、店舗にない商品の充実に注力していた。ところが、お客さまは目新しい商品だけでなく、店舗で買い慣れた商品も求めていることが見えてきたため、ご要望に合わせて、イオンのプライベートブランドであるトップバリュの商品や、大容量商品、冷凍食品、精肉の種類などを増やした。
薬機法に適応したシステムの開発も行い、2023年11月には第一類医薬品および濫用等のおそれのある医薬品に指定されている医薬品の販売を開始している。
ユーザー機能の現在地:買い物をもっと便利にする機能の拡充
2023年7月のグランドオープンから約1ヶ月後、WAON POINTの付与およびポイント表示機能を追加。9月にはモバイルアプリを公開、レビュー機能もリリースした(Androidアプリのみ11月)。2024年には、ピンドロップ住所登録やレコメンド機能も追加。検索性の課題については、カテゴリー名称を変更したほか、カテゴリーツリーの抜本的な見直しも行った。
また、現在はWAON POINTを付与することはできるが、いくつかの技術課題によって使用することができない状態となっているため、このペインを解消するための開発にも取り掛かっている。
商品の発注や登録のオペレーションを効率化するデマンドチェーン改革プロジェクトや、データドリブンな経営に必要なビッグデータプラットフォームを開発する経営情報基盤プロジェクトなど、大きなプロジェクトも複数同時並行で進行しており、話題に事欠かない。
組織の現在地:IT部のメンバーは2年間で約10倍に増加。カルチャーづくりが進行中
サービスの拡大に伴いメンバーも増えている。イオンネクストと、子会社のイオンネクストデリバリーのメンバーを合わせると、1,000人を超えるイオンピープルが活躍中だ。Green Beansのデジタル面を一手に担うIT部は、開発開始当初数名ほどであったが、2年間で人員が約10倍に増え、パートナー企業の方々も含めると現在は約120名の体制になっている。
特に、大きなチームとなってきているのがリライアビリティ・グループだ。SREとCRE(Customer Reliability Engineer)からなる部隊で、サイトの信頼性を向上するため、商品データや受発注などを管理する業務システムの開発、運用、機能改善にあたって、業務部門の方々とのコミュニケーションのフロントに立って活動しており、24時間365日障害対応の一次受けを担っている。
組織としてのカルチャーづくりも進めていくフェーズに入ってきた。今後作っていきたいカルチャーについて、樽石は次のように述べる。
開発が始まった直後、メンバーが10名ほどだったころは、作らなければならないものの数に対して、人員が全く足りておらず、相当なカオスでした。それぞれが手の空いたタイミングでできることに取り組んでいて、オーナーシップが非常に重要視されていました。
今、人が増えてきている中で、自分が巻き取って進めるだけでなく、メンバーを引っ張ってカオスを解消しながらプロジェクトを進めるリーダーシップも求められるようになってきています。そのため、オーナーシップとリーダーシップを両立できる人材が育つような、カルチャーづくりをしていかなければならないと思っています。(樽石)
そのための取り組みの1つが、プロダクトマネジメント体制への移行だ。ムーアの法則によれば今後2年間で、現在の約2倍である300にまで増えることが予想される業務システムの一つひとつに、PdMをアサインすることを想定している。PdMはミニCEOとも称されるが、各業務システムのPdMがCEOのごとくオーナーシップやリーダーシップを発揮できるように、キャリア育成を進めると共に、各領域でプロダクト開発をリードする技術責任者の育成も進めている。
売上4,000億円達成に向けて進化を続ける
プロダクトが目指す姿:需要獲得と需要創出
イオンネクストは、2030年度に売上4,000億円を達成するという目標を掲げている。現在の売上はすでに1年前の10倍にまで成長しているが、今後1年間でさらに何倍にも売上拡大をしなければならない計算だ。
目標達成に向けて、新たな需要を生み出すデマンドエンジンの開発が必要とされる。現在取り組み始めていることの1つが、需要獲得だ。需要獲得とは、すでにある欲求に対して、Green Beansならそれを満たすことができるという事実を効果的にお客さまに伝え、目を向けてもらうことを指す。需要獲得のために、イオンネクストでは現在SEOに注力している。
もう1つ、顕在化していない需要を掘り起こすための施策も必要だ。例えば、レシピに紐づくまとめ買い機能や、目的別の買い物リスト機能が挙げられる。カレーを作るのに必要な食材を一気にかごに入れることができたり、「毎週必需品」という買い物リストを作りあらかじめ商品を追加しておくことで、買い忘れが防止できたりするというイメージだ。
「1ヶ月生活必須キット」、「健康診断対策キット」のような買い物リストがAIによって生成され、レコメンドもできるようになると、新たな需要の掘り起こしにも繋がるだろう。
組織が目指す姿:イオングループの未来を担う人材の育成
イオンネクストは、お客さまに直接サービスを提供している事業会社であり、イオングループの中でも大型の投資がなされ、大きなリターンが求められている企業である。だからこそ、そこで働くメンバーには、お客さまの利便性向上やお困りごとの解消といった、アウトカム視点が不可欠だ。視座を高く持ち、目の前にあるタスクに取り組む意味を考え、理想の社会を描くことができる人材が求められている。
こと開発領域においては、今後プロダクトマネジメント体制への移行が進む中で、プロダクトの技術的な部分を推進できるオーナーシップやリーダーシップを備えたエンジニアが活躍する会社になっていくだろう。
イオンネクストではエンジニアを中心としたデジタル人材の採用を積極的に行っています。樽石と話をしてみたい、Green Beansの事業が気になる…といった方は、カジュアル面談も実施しておりますので、ぜひお気軽にご連絡ください。
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※掲載している所属・役職・肩書きおよび各種情報は、記事公開時点のものです。
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