
【在籍エントリ】フリーランス出身エンジニアがASTで挑戦する理由は“全部を見渡すテックリード”として仕組みを整えられるから
2025/11/18
この記事に登場している人
海塩 庸平
Yohei Ushio
イオンスマートテクノロジー株式会社 Developer Enablementディビジョン TechLeadユニット TechLeadチーム エンジニア
請負の開発会社などを経て、バックエンドエンジニアとして独立。約10年間フリーランスとして働いた後、事業会社へ入社し自治体向けサービスやECサイト立ち上げに携わる。2023年11月より現職。
イオンスマートテクノロジー(AST)CTO室 テックリードチーム エンジニア 海塩の在籍エントリです。
自己紹介
こんにちは、イオンスマートテクノロジー(AST)の海塩庸平です。
自己紹介については、入社エントリにまとめています。そちらでは、フリーランスとしての経験や、ミドルベンチャーでのCTO室経験を経て、なぜイオンという大きなフィールドに飛び込むことを選んだのかをお話ししました。
振り返ると、キャリアの初期から「エンジニアとして幅広い環境を経験すること」を重視してきました。フリーランス時代は、プロジェクトごとに異なる開発文化やスピード感に触れ、ベンチャーでは、組織の成長とともに技術的な意思決定がどのように進むのかを間近で体験しました。そのなかで、「より大きな組織で、技術をテコにして仕組みや文化を変えていく挑戦がしたい」という思いが強くなり、ASTに入社しました。
今回の在籍エントリでは、AST入社後に携わってきたプロジェクトや組織づくりの取り組み、そして今後挑戦していきたいテーマについてお伝えします。
入社後の仕事
入社後に主に関わってきた仕事は、大きく3つあります。
会員基盤の整備・統合プロジェクト
最初に深く関わったのは、イオングループ全体で進行している会員基盤の整備と統合です。イオングループの各サービスは独立性が強く、それぞれが独自の顧客アカウントを持っていました。そのため、お客さま視点では「サービスごとに別のアカウントを作らなければならない」という不便さがあり、グループとしてもデータや機能を横断的に活用できないという課題がありました。
そこで進めているのが、iAEONへのアカウント統合プロジェクトです。入社当時から稼働していたこの取り組みにおいて、私は主にレビュー体制の整備と、技術観点からのプロジェクト推進を担いました。リリース前の審査フローは手続きが煩雑で、小規模な改修でも大きな負担が発生していました。そこで、テックリードによる事前レビューを必須化し、案件規模に応じて柔軟に対応できる仕組みを整えました。
参考:イオングループの分散化されたEC群を統合し「標準化する」大規模開発プロジェクトの立ち上げに迫る
現在はiAEON会員数の増加に伴う性能改善が課題となっています。2025年8月の新決済機能追加に向けて、アクセス増加に耐えられるよう、設備の増強やアプリケーション改修を実施しました。短期的には「コストをかけてでも支える」フェーズですが、今後は成長率とのバランスを見極め、持続可能な運用体制へと移行していくことが重要だと考えています。
店舗ホームページの高速化プロジェクト
次に取り組んだのが、店舗ホームページの内製化です。入社当時、この領域は完全にパートナー企業に依存しており、イオン側に実装を担えるエンジニアがいませんでした。パートナー企業も少人数体制で、改善や不具合対応が後手に回る状況が続き、ユーザー体験の低下が課題となっていました。
そこで、思い切ってフル内製化へ舵を切ることにしました。信頼できるエンジニアに業務委託で参画してもらい、社内で実装を主導できる体制を構築。現在は実装1名(業務委託)と、レビュー担当(私と石川)の体制で運営し、コードは必ずどちらかがレビューする仕組みにしました。これにより、品質と意思決定をイオン側で担保できるようになりました。
結果として、ページ表示速度は1秒前後で収まる水準まで大幅に改善し、ユーザー体験の向上という分かりやすい成果を出せました。現在は実装担当が1名体制であることがリスクと捉えており、サービスを深く理解したエンジニアを採用し、体制強化を進めたいと考えています。
参考:アンチパターンを踏んでいると、トランザクション量・データ量の増加に伴って劇的に性能悪化することがわかった - イオンの店舗一覧ページ改善プロジェクトから得た教訓
新規立ち上げにおける技術ガバナンス
もう一つの大きな取り組みが、新規プロダクト立ち上げ時における技術ガバナンスの整備です。ネットスーパーやECといった新規開発は、多くの場合パートナー企業への委託で進むケースが多く、イオン側のエンジニアが関与しないまま進行すると、技術的な検証が不十分なまま決定が下されるリスクがあります。
そのため、私は設計レビューやアーキテクチャ議論の初期段階から参画し、妥当性や将来の技術的負債の芽を確認する役割を担いました。この立ち位置は時に「ケチをつける人」に映りがちですが、属人的な判断ではなく仕組みでガバナンスを効かせるため、QAチームと連携してチェックリストを整備。結果として、摩擦を抑えつつも技術的観点を確実に反映できる体制を構築しました。
今後の展望
今後注力したいのは、テックリード層を採用と育成を通じて、各プロダクトに深く向き合える体制を整えることです。現在の最大の課題は、技術的な意思決定やレビューを担うテックリード不足です。人数が限られているため、すべてのプロダクトを十分にカバーするには人手も時間も足りていません。このままでは、成長に伴う品質やスピードの両立が難しくなると感じています。
ASTはまだ“創成期”にあり、チームそのものを形づくるフェーズです。だからこそ、テックリードを増やし、各プロダクトに深く入り込める仕組みを整えることが、今後の成長に直結すると考えています。
さいごに
ASTのエンジニアリングポジションは、どの領域でも挑戦とやりがいに満ちています。大規模データを活用した開発に携わりたい方、パートナー企業と協働しながら内製化を推進したい方、あるいは技術ガバナンスを通じて組織を強くしたい方にとって、ASTはきっと魅力的な環境だと思います。
少しでも関心を持っていただけたら、ぜひカジュアル面談でお話ししましょう。現場の空気感や進行中のプロジェクトについて、ざっくばらんにお伝えできればと思います。
※掲載している所属・役職・肩書きおよび各種情報は、記事公開時点のものです。
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